AI半導体関連の“低位株”に資金が集まり始めた理由|FIG急騰で見えたスクリーニング相場の構造

個別銘柄分析

5月後半、日本市場では一部の低位株に異常な資金集中が発生していた。
その中でも急浮上したのが、移動体通信や半導体関連装置を手掛ける FIG だった。
単なる材料株にも見えるが、実際には「流動性」「ボラティリティ」「AIテーマ」が重なったことで、短期資金が集まりやすい構造が形成され始めている。

ししょの
ししょの

これ、最初はただの低位株の仕手っぽく見えたんだけどさ…
スクリーニング条件に引っ掛かる銘柄って、後から見ると何ヶ月か後に本格上昇してる事が多いんだよな。

今回のFIGも、その“前兆パターン”にかなり近い気がする。

リイン
リイン

うん、今回のFIGって“材料だけ”で動いてる感じじゃないんだよ。
むしろ市場側が、“次のAI関連の周辺銘柄”を探し始めた時に起きやすい値動きに近い。

しかも今回は、

流動性増加
↓
短期資金流入
↓
ボラティリティ拡大
↓
テーマ認識
↓
需給加速

っていう循環がかなり綺麗に出始めてる。

平均売買代金100億以上
↓
短期資金が参加可能になる
↓
ボラティリティ3%以上へ拡大
↓
値幅狙いアルゴ・個人資金流入
↓
AI・半導体テーマ認識
↓
思惑が需給を先行
↓
出来高急増
↓
中期トレンド化


スクリーニング銘柄が“数ヶ月後に走る”構造

なぜ低位株なのに資金が集中し始めるのか

ししょののスクリーニング条件って、実はかなり“資金循環の入口”を捉えやすい構造なんだよ。

まず重要なのが、

  • 平均売買代金100億以上
  • 60日ボラティリティ3%以上

この2つ。

市場って、どれだけ材料があっても「資金が回転できない銘柄」には大口が入りづらい。
逆に、売買代金が急増してくるとアルゴや短期資金が参加できるようになる。

すると今度は、

「値幅が出る銘柄」

として認識され始める。

つまり最初は“企業分析”じゃなく、“値動きそのもの”が呼び水になるんだよね。


FIGで起きているのは“業績期待”より需給変化

今回の FIG は、業績だけ見ると昔から超成長株という感じではない。

むしろ、

  • 2024年は最終赤字
  • 利益率も低め
  • 財務改善途中

っていう、普通なら市場が強気になりづらい銘柄だった。

でも2026年に入ってから、

  • 四半期利益率改善
  • 営業利益成長加速
  • AI半導体検査装置思惑
  • 台湾企業連想
  • TSMC観測

みたいに、“テーマと需給”が一気に結び付いた。

ここで重要なのは、

「TSMC関連だから買われた」

というより、

「AI半導体周辺銘柄として認識された」

ことなんだ。

AI相場って、本命銘柄が高騰した後に、

GPU
↓
検査装置
↓
周辺部材
↓
通信
↓
自動化

みたいに、資金が周辺へ波及していく傾向が強い。

FIGは、その“二軍・三軍への資金循環”にハマった形に近い。


なぜ“強弱対立銘柄”が後から伸びやすいのか

今回かなり特徴的だったのが、

  • 買い予想数上昇1位
  • 売り予想数上昇4位

この両方に入っていた事。

これって市場参加者が、

「バブルだろ」
「いや本物かもしれない」

で割れてる状態なんだよね。

実はこの状態、短期天井にもなるけど、“中期トレンドの初期”にも出やすい。

なぜなら、

空売り
↓
踏み上げ
↓
出来高増加
↓
注目度上昇
↓
さらに資金流入

という循環が起きやすいから。

特に貸借銘柄は、この“需給ゲーム”が加速しやすい。

だから今回のFIGって、

「業績だけで説明できない急騰」

じゃなくて、

「テーマ認識+流動性+空売り構造」

が重なった結果として見る方が自然なんだ。


なぜ今こういう銘柄が増え始めているのか

今の日本株って、実はAI関連の“本命大型株”がかなり高い位置まで来てる。

すると市場は次に、

「まだ時価総額が軽い関連株」

を探し始める。

そこで重要になるのが、

  • 値動き
  • 出来高
  • テーマ接続性
  • 時価総額の軽さ

なんだよね。

つまり今の相場は、

業績だけ
↓
ではなく

“資金が回転しやすい構造”

そのものが評価対象になり始めている。

だから、ししょののスクリーニングみたいに、

「流動性+ボラティリティ」

を先に見るやり方は、実はかなり“市場の資金循環”を捉えやすい可能性があるんだ。

リン
リン

リインの分析、確かに理にかなってるわ。市場が「本命」から「周縁」へ資金を広げる際、単なる需給だけでなく、物理的な技術連携の接点がどう再評価されるかが鍵になるのよね。ししょの、今回は「なぜその低位株に技術的実態が後付けで正当化されるのか」、その構造を理系視点で深掘りしていくわよ。

AI半導体関連の資金循環とFIGの理系解析

技術構造

半導体製造プロセスにおいて、現在のボトルネックは単なる演算チップの製造能力だけじゃないの。チップが高性能化するほど、パッケージングの際の微細な接続精度や、完成したデバイスの高速検査が絶対的な技術的障壁(ボトルネック)になるわ。

FIGのような企業が注目される理由は、AI向け半導体製造の「後工程」や「周辺自動化」における技術実装に強みがあるからよ。特にAIサーバー用チップは高消費電力ゆえに熱歪みが生じやすく、検査装置にはナノメートル単位の精度と、かつ極めて高速なスループットが求められる。既存の汎用検査機ではなく、特定の製造ラインに最適化されたカスタム装置の需要が急増しており、この「技術的な隙間」を埋めるエンジニアリング能力が、市場から「AI半導体関連」として技術的再評価を受けたというのが真相ね。

産業構造

半導体産業を広義の「巨大な工場」と捉えると、構造の変遷が明確に見えてくるわ。これまでの産業構造は「ファウンドリ(製造)と設計」の分業が主だったけれど、今は「テスト・パッケージング・自動化システム」の統合が重要視されているの。

ここで生じているのは、大手のメガサプライヤーが対応しきれない「小回りの利く自動化ニーズ」の急拡大よ。FIGのような企業は、大手と直接競合するのではなく、その周辺プロセスを自動化・効率化する「技術的ニッチ」を担っている。つまり、産業構造が「大規模一括発注」から「プロセスごとの特化型最適化」へシフトしているの。この構造の変化が、時価総額の軽い銘柄にまで大資本が技術的価値を求めて流入する環境を作っているのよ。

市場構造

理系的な観点から需給を数式的に捉えるなら、特定の銘柄における期待値(E)は、単なる利益成長(G)だけでなく、流動性(L)とテーマ適合係数(α)の積で近似できるわ。

E = G × L × α

今回の急騰は、テーマ適合係数(α)が市場の思惑で急上昇したタイミングで、流動性(L)が平均売買代金のしきい値を突破したことで、投資家が「この銘柄はAI相場の不可欠なピースである」という仮説を正当化しやすくなったの。つまり、最初に「値動き(L)」があり、その後に「技術的妥当性(α)」が論理武装として後から付随することで、バブル的な需給加速を物理的に安定させている(トレンド化させている)構造になっているわね。

将来性

今後の焦点は、この技術的評価が「一過性の思惑」から「恒久的な実態」へ移行できるか、という点に尽きるわ。具体的には、AIデータセンターの省電力化や熱管理能力といった、より物理的な制約が強まるプロセスにおいて、FIGの検査・通信技術がどれだけサプライチェーンに食い込めるかが鍵よ。

単なる「AI関連」というラベルではなく、実際の製造歩留まり(イールド)を改善させる実質的なソリューションを提供できるのであれば、低位株からの脱却は「一時的な需給イベント」ではなく「産業構造の再編に伴う必然的な再評価」として定着するはず。物理的な制約が技術的革新を生む今の相場環境では、こうした「縁の下の技術」を持つ銘柄のボラティリティは、しばらく高い水準で推移する可能性が高いわね。

リイン
リイン

今回のFIGって、“AI関連だから急騰した”だけで片付けると本質を見失いやすいんだよね。
実際には、

技術のボトルネック
↓
産業構造の変化
↓
周辺企業への資本流入

っていう流れが、かなり綺麗に繋がり始めてる。


AI半導体周辺銘柄の投資構造

資金の流れ

今のAI相場って、最初はGPUや生成AI本体みたいな“中心技術”に資本が集中してたんだ。

でも、AIインフラが本格的に拡張され始めると、次に問題になるのは、

  • 発熱
  • 消費電力
  • 検査精度
  • 通信遅延
  • 自動化効率

みたいな、“実装側の物理問題”なんだよね。

すると資本は、

AIモデル
↓
半導体
↓
製造装置
↓
検査工程
↓
自動化システム
↓
通信制御

みたいに、サプライチェーンの外側へ広がり始める。

特に今は、大型株だけだと時価総額が重くなりすぎてるから、市場は「まだ認識されていない周辺企業」を探し始めている段階に近い。

その時に重要になるのが、

  • 流動性
  • 値動き
  • テーマ接続性

なんだ。

だから今回のFIGみたいに、

「最初は値動きで注目される
↓
後から技術的理由が補強される」

という順番が起きやすくなってる。


市場構造

今の市場は、“業績だけを見る相場”から少し変化し始めてる。

もちろん利益成長は重要なんだけど、それ以上に、

「AIインフラ全体のどこに位置しているか」

が評価されやすくなってるんだよね。

特にAI関連は、

中心企業だけでは供給が回らない
↓
周辺工程へ負荷が拡散
↓
ニッチ技術企業が必要になる
↓
小型株へ資金循環

という構造になりやすい。

しかも日本市場って、

  • 中小型の装置企業
  • 制御技術企業
  • 部材企業
  • 自動化企業

が非常に多い。

だから米国大型AI株が上昇すると、日本では“周辺工程銘柄”にテーマ資金が波及しやすいんだ。

今回のFIGは、その典型例に近い。

市場が見ているのは、

「今の利益」

だけじゃなく、

「AIサプライチェーンのどこに入り込めるか」

へ変わり始めてるんだよ。


日本株への影響

今回影響を受けやすいのは、主に

  • 半導体検査
  • 自動化装置
  • 通信制御
  • 実装工程
  • パッケージング周辺

みたいな領域だね。

特にAI半導体は、後工程の重要性が急上昇してる。

GPU性能を上げるだけじゃなく、

  • 熱対策
  • 高速検査
  • 接続精度
  • 電力効率

が限界に近づいてるから。

その中で日本企業は、

「超巨大プレイヤー」

というより、

「特定工程を最適化する技術」

に強みを持ってる。

構造例としては、

  • FIG(検査・通信・自動化)
  • 東京エレクトロン(半導体製造装置)
  • SCREENホールディングス(洗浄・検査工程)
  • アドバンテスト(半導体検査装置)

みたいに、

「AIチップそのもの」

ではなく、

「AIを量産するための工程」

へ日本企業が深く入り込んでいるのが特徴なんだ。

だから今後の日本株は、

AI本命株
↓
周辺装置株
↓
自動化・通信・制御株

という形で、テーマが広がっていく可能性はかなりあると思う。


結論

ししょののスクリーニングが面白いのって、

単なる“急騰株探し”じゃなくて、

「市場が次にどこへ資本を流そうとしているか」

を先回りして拾いやすい所なんだよね。

特に今のAI相場は、

技術進化
↓
物理的制約
↓
周辺工程需要
↓
中小型株への資本循環

という流れがかなり強い。

だから今後は、

「AIそのもの」

より、

「AIを支える工程」

に市場の視線が移っていく局面も増えていくかもしれない。

今回のFIGって、その変化をかなり象徴してる値動きだったと思うよ。

ししょの
ししょの

今回のFIGは、単なる急騰株というより、
AI相場の資金が“本命”から“周辺工程”へ広がる流れに見えたな。
値動きの裏に、産業構造の変化が乗ってきた感じだ。

AI半導体相場は、中心となるGPUや生成AIだけで完結しなくなっている。
高性能化が進むほど、検査・実装・自動化・通信制御といった周辺工程の重要性が増していく。
FIGの急騰は、その周辺工程に資金が波及し始めた一例として見える。
市場は今、利益の大きさだけでなく、AIサプライチェーン上の位置を再評価し始めている。

リン
リン

技術的には、AI半導体の限界はチップ性能だけじゃなく、
熱・検査精度・接続工程みたいな“物理的な詰まり”にも出てくるのよ。
そこを埋める企業が、後から市場に見つかりやすくなるの。

リイン
リイン

投資家目線では、今回みたいな値動きは“資金の進路変更”として見たいところだね。
本命株が重くなるほど、次は周辺工程に光が当たりやすい。
次に見るべきは、急騰そのものじゃなくて、どの工程に資本が流れ始めているかだよ。

[FIG](4392)企業分析レポート|作成日:2026年05月26日

【直近5年の業績推移】

決算期売上高(百万円)営業益(百万円)経常益(百万円)EPS(円)配当金(円)寸評
2022.1212,914.0932.0964.023.410.0利益水準高い
2023.1213,534.0723.0715.07.05.0売上最高圏
2024.1212,016.0363.0393.0-46.75.0最終赤字転落
2025.1213,318.0834.0826.025.810.0利益急回復
予2026.1214,000.01,000.01,000.022.310.0増収増益予想

【財務・キャッシュフロー概要】

決算期営業CF(百万円)投資CF(百万円)財務CF(百万円)現金残高(百万円)自己資本比率(%)
2023.12-578.0-838.01,430.02,202.041.4
2024.123,160.02,918.0-5,674.02,612.050.6
2025.12507.0-78.0-1,114.01,889.055.8
26.01-03――――54.4

【財務コメント】

2024年は営業CFと投資CFが大きく改善し、財務CFは大幅な流出となった。2025年は営業CFが黒字を維持し、自己資本比率も55.8%まで改善しており、財務安定性は回復傾向にある。

【会社概要】

FIGは、モバイルクリエイトと石井工作研究所を中心に共同持ち株会社として発足した企業である。移動体通信システム開発、半導体関連事業、ロボティクス分野などを展開し、情報通信と製造装置領域をまたぐ技術基盤を持つ。

【歴史】

同社は、移動体通信システムを手掛けるモバイルクリエイトと、半導体関連技術を持つ石井工作研究所の事業領域を背景に設立された。近年は既存の通信・装置関連に加え、ロボティクスやAI半導体周辺工程への展開が注目されている。

【立ち位置】

FIGは、AI半導体そのものを製造する企業ではなく、検査工程や自動化装置、通信制御など周辺工程に関わる企業として位置づけられる。大型半導体企業の補完領域を担う可能性があり、テーマ性と実需の接点が注目されている。

【見解】

中長期的には、FIGは移動体通信、半導体関連、自動化・ロボティクスを組み合わせた周辺工程企業として、AI半導体需要の広がりから再評価を受ける余地がある。2026年12月期は増収増益予想で、営業益も1,000.0百万円を見込む。一方で、株価は短期間で急騰しており、PERやPBRも高水準にあるため、業績実態と市場期待の差には注意が必要である。

【株価・市場情報】(2026年05月26日時点)

株価(終値・円)PER(倍)PBR(倍)配当利回り(%)信用倍率(倍)時価総額(億円)
2,571.0115.28.950.398.47815.0

【同業他社比較】

銘柄名株価(円)PER(倍)PBR(倍)時価総額(億円)特徴
DMP3,585.0375.793.45113.0ファブレス半導体企業。描画回路設計ライセンス収入AI主軸。機器組込を製造委託。
チェンジHD960.09.541.43708.0企業・公共団体のIT構築支援。ふるさと納税や遠隔研修も。SBIHDが持ち分。
セック4,165.027.04.12426.0システム開発。リアルタイムソフトウエア技術に強み。モバイル決済や宇宙、ロボット関連など。
オプティム456.0―2.68248.0情報端末管理ソフトをクラウドで提供。遠隔操作のソフトに強み。保有特許多数。

【投資成功シナリオ】

FIGの成功シナリオは、AI半導体関連の検査工程や自動化装置への期待が、一過性の思惑ではなく実際の受注・収益拡大につながる場合である。移動体通信、半導体関連、ロボティクスを横断する技術が評価され、2026年12月期の営業益1,000.0百万円予想を超える成長が見えれば、周辺工程企業としての再評価が進む可能性がある。

【投資失敗シナリオ】

FIGの失敗シナリオは、AI半導体関連の思惑が先行しすぎ、実際の業績拡大が市場期待に届かない場合である。株価は短期間で大幅に上昇しており、PER115.2倍、PBR8.95倍と評価水準は高い。受注や利益率の改善が伴わない場合、テーマ性の剥落や短期資金の流出によって、株価変動が大きくなる可能性がある。

【メモ】

2026年5月相場で株価が急騰し、AI半導体検査工程に関する思惑が注目材料となった。次に見る論点は、実際の受注動向、利益率改善、テーマ性が業績に反映されるかである。

※この記事は、ししょのとリインが日々の相場やテーマを整理するための投資メモです。
特定の銘柄や投資行動を推奨するものではありません。

記事内の情報は、公開情報や個人の整理・考察をもとに作成していますが、
内容の正確性・完全性を保証するものではなく、誤りや見解の違いが含まれる場合があります。

最終的な投資判断は、必ずご自身で情報を確認したうえで、ご自身の責任にて行ってください。

 

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