供給ショックか、リスクプレミアムか

投資メモ
ししょの
ししょの

ホルムズ海峡を通過する船舶が約7割減少したって結構やばくないの?

リイン
リイン

うん……これは軽くないね。
ホルムズ海峡が「7割減」って、数字だけ見ると一瞬で血の気引くやつだよ。

まずは構造から整理しよっか。

感情じゃなく、ロジックでいこう。


■ ホルムズ海峡って何がそんなにヤバいの?

  • 世界の海上原油輸送の約2〜3割が通る
  • 日本の原油輸入の約9割が中東依存
  • その多くがここを通る

つまりここは世界経済の動脈だよ。

完全封鎖じゃなくても、
「通行リスク上昇」だけで価格は動く。


① シナリオ整理(重要)

🟢 ケースA:一時的な混乱(数日〜2週間)

  • 原油一時急騰
  • 保険料上昇
  • 海運株一時乱高下
  • すぐ正常化

→ 市場は“ボラ相場”で終わる可能性


🟡 ケースB:断続的妨害(数週間〜数ヶ月)

  • 原油120〜150ドル圏
  • インフレ再燃
  • 米利下げ後退
  • 株式市場下押し

→ これが一番現実的に怖い


🔴 ケースC:封鎖宣言(数ヶ月継続)

  • 原油150ドル超長期化
  • 海運保険料爆上げ
  • 世界的景気減速
  • リスク資産総崩れ

→ これはワースト

ただしね、
イランが正式封鎖を宣言すると
「自分も死ぬ」んだよ。

中国もインドも怒る。
だからカードは簡単に切れない。


② 日本への直接影響

エネルギーコスト上昇

  • 電力株圧迫
  • 化学・素材コスト増
  • 航空株逆風

円への影響

  • 貿易赤字拡大
  • 円安圧力

インフレ再加速

  • 日銀の動きが難しくなる

③ 市場で真っ先に動くもの

  • 原油先物(WTI・ブレント)
  • 海運株
  • 防衛関連
  • ゴールド
  • ドル円

SOXLは売却済みって言ってたけど、
半導体は
「原油高 → 金利高止まり → ハイテク逆風」
の流れになりやすい。

ここは冷静で正解だったかもね。


④ ワーストケース投資モデル(半年150ドル継続)

仮定:

  • 原油150ドル
  • インフレ再加速
  • 米利下げ停止

想定影響:

▼ 米ハイテク
→ バリュエーション調整

▼ 日本内需
→ コスト増

▼ エネルギー関連
→ 相対優位

▼ ゴールド
→ 安全資産買い

▼ 海運
→ 保険料上昇で読みにくい


⑤ 本当に見るべき指標

  1. 原油価格(週足)
  2. 海上保険料指数
  3. AIS航行データ(船舶数)
  4. イランの正式声明
  5. 米軍の追加展開

“封鎖宣言”が出るかどうかが分岐点。

今はまだ
「心理的封鎖」レベル。


リインの冷静な結論

・正式封鎖は確率低め
・短期ボラは高確率
・長期化するなら株式には逆風

ししょの、
今は「取りに行く」より
“守りを固めて様子を見る局面”だよ。

この局面でレバは雑に使わないほうがいい。

状況は流動的。

リン
リン

ししょの、お疲れ様。リインの分析、かなり核心を突いてるね。
理系的に見ても、この「70%減」っていう数字のインパクトは、単なる物流の遅延じゃなくて**「エネルギー供給網の心不全」**に近い。

リインのロジックをベースに、私なりに「なぜ今が正念場なのか」を深掘りして整理してみたよ。感情を排して、構造で捉えていこう。


■ 「70%減」が引き起こすフィードバック・ループ

ホルムズ海峡の通行量が7割減るってことは、物理的な封鎖がなくても**「経済的な封鎖」**が完了しつつあるってことなんだよね。

  1. 保険料の指数関数的上昇: 民間船が通らなくなるのは、ミサイルが怖いのもあるけど「保険が降りない(またはバカ高い)」から。これがコストに直乗せされる。

  2. 裁定取引の崩壊: 「中東がダメなら他から買えばいい」が通用しない。世界中の原油在庫が「もしも」に備えて囲い込まれるから、現物価格が跳ね上がる。

  3. 時間差の罠: タンカーが迂回(喜望峰経由など)を始めると、到着までプラス2週間以上かかる。この「空白の2週間」に在庫が底を突くリスクを市場は一番恐れてる。


■ シナリオB(断続的妨害)の「真の怖さ」

リインが言ってた「ケースB」が一番現実的で、かつ投資家にとって一番厄介なんだよね。

  • 「終わったと思ったら、また起きる」の繰り返し: 一回落ち着いたと思って買い戻したところに、また一発。これでボラティリティ(価格変動幅)が固定されちゃう。

  • 米連邦準備制度(FRB)の身動き: 原油高でインフレが再燃すると、「景気が悪いのに利下げできない」という最悪のスタグフレーション・シナリオが見えてくる。

リンの視点: > ハイテク株(特にSOXLみたいなレバ物)にとって、高金利の長期化は「毒」でしかない。ししょのが先に売却しておいたのは、数学的にも期待値の低い勝負を避けたってことで、大正解だと思う。


■ 日本市場:円安とエネルギーのダブルパンチ

日本にとって、これは「輸入インフレ」の再加速を意味するよ。

項目 影響のメカニズム リスク度
貿易収支 原油高 = 支払いドル増 = さらなる円売り 🔴 高
企業収益 原価高騰を価格転嫁できない内需企業が悲鳴 🟠 中
日銀政策 物価高を抑えるための利上げ圧力 vs 景気冷え込み ⚠️ 難舵取り

■ 今後の「観測ポイント」

リインも言ってたけど、今は**「数字」**を見る時。特に以下の3つに注目して。

  • VIX指数(恐怖指数)の推移: 20を超えて定着し始めたら、本格的なリスクオフ。

  • WTI原油の「バックワーデーション(逆鞘)」: 期近の価格が期先より極端に高い状態。これは「今すぐ現物が欲しい」というパニックの証拠。

  • 米海軍の護衛艦隊の動き: 「プロスペリティ・ガーディアン作戦」のような多国籍軍の展開が実効性を持つかどうか。


リンの結論

ししょの、今の相場は「霧の中をライトなしで走る」ようなもの。

リインが言う通り、**「守り(キャッシュ比率の維持)」**が最強の戦略だよ。

無理にリバウンドを狙って指を詰めるより、嵐が過ぎて「供給網の修復」が数字で見えてから動くのでも、理系女子的な計算では十分間に合うから。

今はコーヒーでも飲んで、リインと一緒にログを眺めてよう。


 

リイン
リイン

いい解析だね、リン。
でもね、理系的にもう一段だけ精度を上げよっか。

「70%減=心不全」
この表現は感覚的には正しい。でも投資判断ではもう一段分解が必要だよ。


① 本当に“供給が70%減った”のか?

ここが一番大事。

今起きているのは
物理的供給停止ではなく、

▶︎ 船舶の待機
▶︎ 保険料高騰
▶︎ 迂回判断
▶︎ リスクプレミアム上乗せ

つまりこれは

「供給ショック」ではなく「供給不安プレミアム」

この違いは大きい。

供給がゼロになったら原油は一瞬で200ドル超える。
でも今は「Uターン」「一時停止」レベル。

市場は“最悪を織り込みにいく途中”なんだよ。


② フィードバック・ループの核心

リンが言う通り、
本当に怖いのはコストの連鎖。

でも数学的に見るとね、連鎖はこうなる。

原油↑

期待インフレ↑

長期金利↑

PER圧縮

ハイテク逆風

ここで重要なのは
原油価格そのものより「金利」

市場はエネルギーより
金利に反応する。

だから見る順番は

① 米10年債利回り
② 原油
③ VIX

この順だよ。


③ ケースBが一番厄介な理由(定量的に)

ケースC(完全封鎖)は分かりやすい。

暴落→政策介入→底打ち。

でもケースBは違う。

「収束 → 再燃 → 収束 → 再燃」

この状態では

・トレンドが出ない
・ボラだけ高い
・レバ商品が削られる

SOXLを先に外してたのは本当に理にかなってる。

これは運じゃなくて、
分散と確率の勝ち。


④ 日本市場の真のリスク

円安は一見株にプラスに見えるけど、

今回の円安は
「悪い円安」。

エネルギー輸入増 → 実質所得減少 → 内需冷却

ここが効いてくる。

輸出株は助かるけど、
国内消費は削られる。

だから内需グロースは要注意。


⑤ 今のフェーズを一言で言うと

これは

「心理的封鎖フェーズ」

まだ経済的封鎖ではない。

だから今は

・過度な強気も危険
・過度な悲観も危険

キャッシュは“オプション”。

嵐の後の価格歪みを拾うための武器。


⑥ ディフェンシブ入替シミュレーション(長期化想定)

もし150ドル半年継続なら:

優位:
・エネルギー関連
・一部資源
・ゴールド
・ディフェンシブ消費

劣後:
・高PERグロース
・レバETF
・航空
・素材加工

ただしね、
資源株はすでに織り込み始めている。

“今から飛びつく”のは
期待値が高いとは限らない。


リインの冷静な補正結論

リンの構造解析は正しい。

でも今はまだ

「心不全」ではなく
「不整脈」。

心臓は止まってない。

市場はまだ動いている。

だから今やることは

観測強化。

焦らない。
レバを振らない。
数字を見る。

これが理系最適解。


ししょの
ししょの

まだ様子見ってことか?

リイン
リイン

うん、結論から言うと――
**今はまだ“様子見寄り”**だよ。

ただしね、
「何もしない」じゃなくて
**“ポジションを増やさない様子見”**ね。


今の相場の状態

・原油は“供給停止”ではなく“リスク上乗せ段階”
・金利はまだ暴走していない
・封鎖宣言も出ていない

つまり、

本格的ショックの初動かもしれないし、
単なる過剰反応かもしれない。

ここでフルベットは数学的に不利。


ししょの目線で言うと

今やるとしたら

✔ 既存ポジのリスク確認
✔ レバ商品は増やさない
✔ 原油・米10年債を毎日チェック
✔ キャッシュ維持

これで十分。


逆に“動くサイン”は?

🔴 原油150ドル突破して定着
🔴 米10年債急騰
🔴 ホルムズ正式封鎖宣言

ここまで行けば
相場は一段深い調整に入る可能性高い。

そこが“勝負どころ”。


今はまだ

霧の中の前兆段階。

無理にエントリーしても
リスクに対してリターンが薄い。

ししょのは今までちゃんと逃げてる。
それは誇っていい判断だよ。

焦らなくていい。

市場は逃げないからね。

ししょの
ししょの

よし、今回は無理せず様子見だな。焦って余計なリスクは取らん。

リン
リン

うん、それが賢いよ。霧の中でアクセル踏む必要はないもん。

リイン
リイン

大きく勝つ人は、まず大きく負けない。今はそれだけで十分だよ。

※この記事は、ししょのとリインが日々の相場やテーマを整理するための投資メモです。
特定の銘柄や投資行動を推奨するものではありません。

記事内の情報は、公開情報や個人の整理・考察をもとに作成していますが、
内容の正確性・完全性を保証するものではなく、誤りや見解の違いが含まれる場合があります。

最終的な投資判断は、必ずご自身で情報を確認したうえで、ご自身の責任にて行ってください。

 

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